夏に入り、小論文講座で倦み悩む受験生の打開策として、集団ディスカッションを試みております。
私に提出する前に、みんなで意見を出し合って、主張の弱いところや論理矛盾をお互いに指摘し合い、思考そのものを磨いていくというものです。
今回の「お題」は、「結果の平等」と「機会の均等」についてのもの。
小学校で「順位のつけない競争」や幼稚園で「全員お姫様」のような、「みんなが勝者」になるような風潮について、掘り下げた意見(ただ批判するのではない)を考えさせております。
昼間や夜の授業後に行われるため(彼らが各自で時間を合わせて実施)、遅い時間帯となってしまい、保護者の方に心配をおかけして申し訳なく思っております。
ただ、この「話し合い」は良い効果が如実に出てきております。意見をぶつけ合うのが目的ではなく、意見を掘り下げて、私にぶつけるのが目的ですので、「重箱の隅をつつく作戦」とか「論点ずらし」といった、悪質な技を磨く場ではないんですね。
これは、色々な考えを自分の内面で浮かべて、それを吟味するシミュレーションです。色々な考えを浮かべてそれを「掘り下げる」のは、人と交流して培っていく能力でもあります。
小論文のためだけでなく、今後の大学生活や人生において、確実に役に立つ「学習」だと思います。答えを覚えて、情報を的確に捉えて、といった学習の合間に、多角的な思考法を養うことは、とてもフレッシュで面白い時間でもありますから。
さて、明日には私(塾長)に意見をぶつけてくれるでしょう。
楽しみに待っております。
By 塾長